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2024/06/04

【住宅購入 VS 賃貸】本当はどっちがいい?メリット・デメリット徹底比較

住宅の購入と賃貸、どちらが自分にとって最適かを考える際、単純なコスト比較だけではなく、ライフスタイルや将来的な計画も重要な要素となります。

このコラムでは、住宅の賃貸と購入それぞれのメリットデメリットを徹底比較し、専門家の視点からガイドしていきます。賃貸の柔軟性や購入による資産形成の可能性を検証し、どちらが優位であるかを具体的なライフスタイルに応じて解説します。

賃貸と購入のどちらが自分にとって最適かを判断するためには、多角的な視点で検討することが重要です。

このコラムを通じて、最適な選択を見つける参考にしていただけたら幸いです。

住宅購入 VS 賃貸、住宅購入の利点と欠点

「購入」と「賃貸」にはそれぞれ異なる利点と欠点があります。
住宅購入は「資産形成」が期待でき、長期的な安定を提供します。しかし、住宅ローンやメンテナンスコスト、固定資産税などの「経済的負担」が大きくなります。一方、賃貸は「柔軟性」が高く、転職やライフスタイルの変更に対応しやすいです。特に子供が独立した後や「金融市場」が不安定な時期には、賃貸の方がコスト効率が高いことがあります。「賃貸が無駄」という考えは古くなりつつあり、現代の多様なライフスタイルにおいてはむしろ賃貸の方が有利な場合も多いです。どちらが優位かは個々の状況や市場条件によりますので、ライフスタイルに合わせた最適な選択をすることが重要です。

住宅購入の利点とは?

まず、住宅を購入することは「資産」を買うことですので、ローンを返済することで資産は増していきます。賃貸では毎月の家賃が費用として消えてしまいますが、購入した住宅は将来的に売却することも可能です。また、住宅ローンを組むことで、金利が低い時期にはお得に資金を借りることができます。さらに、住宅購入者は自分のライフスタイルに合わせたリフォームを自由にできます。賃貸は制約が多く、自由度が低いです。

固定資産税や維持費用がかかるものの、長期的には賃貸よりも経済的に有利なケースが多いです。住宅購入は「安定した住環境」を提供し、家族の成長や生活の質を向上させる要素となります。これらの理由から、住宅購入は多くの人にとって魅力的な選択肢となっています。

住宅購入の欠点とは?

まず、「初期コスト」が高額です。頭金や諸費用を含めると数百万円~数千万円が必要になります。また、住宅ローンを組む際には長期的な「返済計画」が必要であり、金利の変動リスクも考慮しなければなりません。次に、物件の「維持費」が発生します。修繕費、固定資産税、火災保険料などがランニングコストとなるため、経済的な負担が続きます。

また、住宅を購入すると「転居の自由」が制限されます。仕事の転勤や家族の事情で引っ越ししたくても、持ち家の場合はそう簡単に移動できません。

住宅購入 VS 賃貸:賃貸の長所と短所

賃貸、最大の長所とは

賃貸を選ぶ最大のメリットは、やはり「柔軟性」の高さです。
転職やライフスタイルの変化に応じて、簡単に引っ越しができる点が大きな魅力です。初期費用が「住宅購入」に比べて低く、頭金やローンの手続きが不要なため、手軽に「住み替え」が可能です。また、物件の「管理」や修繕費用は大家が負担するため、予期せぬ出費を避けられます。賃貸では、ライフステージに合わせた住まいの選択肢が広がります。通勤や通学に合わせて、アクセスが良い場所に住むことができます。また、引越しを繰り返すことで、常に新築や築浅などに住むことができます。最新の住宅設備を常に謳歌できるのは、賃貸独自のメリットと言えるでしょう。こういった要素を考慮すると、賃貸も非常に魅力的な選択肢と言えます。

賃貸はライフスタイルの変化に対応しやすく、子供が独立した後の生活を考えると、コスト効率がよいこともあります。住宅購入が必ずしも資産形成に役立つわけではなく、むしろ経済的な負担になる、という考え方もあるのです。持ち家は一見安定しているように見えますが、転職やライフスタイルの変更を難しくすることで、生活や人生の選択肢を奪うリスクがあります。

賃貸の短所とは?

そうはいっても、賃貸では家賃をいくら払っても、どんなに長期間住んだとしても「所有権」が得られません。
家賃はローン返済とは異なり、将来的な「資産形成」に結びつかないことがデメリットと言えるでしょう。さらに、賃貸では「リフォーム」の自由度が低いです。最近では、DIY可物件というものもありますが、基本的には住み始めてしまってからは、自分好みの住環境を作るのは困難です。

また、物件の「更新料」や「敷金・礼金」などの費用も一時的には大きな負担となります。賃貸借契約には「契約期間」が定められているため、気に入った部屋があっても、長期的な居住計画が立てにくいということもデメリットです。(普通賃貸借ならあまり気にしないでもいいかもしれませんが)

賃貸住宅では「管理費」や「共益費」もあり、総合的なコストでは高くなることが多いです。

住宅購入 VS 賃貸:どっちが長期的に経済的なのか?

50年間生きる場合、どのような住宅コストが発生するか

購入と賃貸、「どちらが経済的に優位か」と言われれば、一般的には「住宅購入すべき」と答えることになります。
仮に月々の支払いで、住宅ローンの返済額と賃料負担が変わらないとすると、35年後にフラット35で返済を終えた場合、その後、購入者は住宅費はゼロとなりますが、賃貸の場合は家賃を継続して支払わなければなりません。仮に50年間、なにかしらの住宅に住むことを想定すると、購入した場合は「住宅ローン」の完済以降、経済的に有利となるのです。

さらに「資産価値」も考慮する必要があります。購入した住宅はのちに売却することができるため、子供たちへの相続財産として残すことができます。

「税金」や「維持費」ではどうでしょうか。確かに住宅購入者には、固定資産税や修繕費等も発生し、賃貸ではそれを大家さんが負担します。この点では一見「賃貸」が有利に見えますが、そういったコストは家賃に付加されていると考えていいでしょう。(賃貸経営がザルな場合は本当に賃借人が有利な場合がありますが、賃貸管理会社が発展している現在では極めて稀です。)

住宅購入 VS 賃貸:生涯コストをシミュレーション

住宅購入と賃貸、どちらが生涯でかかるコストが少ないかをシミュレーションしてみましょう。「住宅購入」の場合、初期費用に加えてローン返済、固定資産税、修繕費などを考慮します。一方「賃貸」では、初期費用の敷金礼金と、毎月の家賃が主なコストです。これに加えて更新料や引越し費用も考慮する必要があります。

住宅購入と賃貸のコスト比較【4人家族の例】

4人家族のコスト面をそれぞれ比較してみます。
まず、住宅購入の場合。例えば、3000万円の物件なら、頭金として300万円、諸費用として100万円程度がかかることがあります。一方、賃貸の場合、初期費用として、「敷金」「礼金」「仲介手数料」をみます。3000万円の家を、家賃10万円の物件として想定します。初期費用としては30万円程度でしょうか。

次に、月々の支出を比較します。住宅購入では35年ローンで月々8万円の返済が必要なら、年間96万円の支出です。賃貸の場合、家賃10万円なら年間120万円の支出となります。また、住宅購入では「固定資産税」や「修繕費」の考慮が必要です。

【住宅購入】

  • 物件価格:3,000万円
  • 頭金:300万円
  • 諸費用:100万円
  • ローン返済期間:35年
  • 月々のローン返済額:8万円
  • 固定資産税:年間15万円
  • 修繕費:年間10万円(毎月積立として計算)
     

【賃貸】

  • 家賃:月10万円
  • 初期費用(敷金・礼金・仲介手数料):30万円
  • 更新料:2年ごとに家賃1か月分(10万円)
  • 引越し費用:5年ごとに30万円
     

住宅購入の生涯コスト

  1. 初期費用 頭金:300万円 諸費用:100万円 合計:400万円

  2. ローン返済 月々8万円 × 12か月 × 35年 = 3,360万円

  3. 固定資産税 年間15万円 × 35年 = 525万円

  4. 修繕費 年間10万円 × 35年 = 350万円

合計:400万円(初期費用) + 3,360万円(ローン返済) + 525万円(固定資産税) + 350万円(修繕費) = 4,635万円

賃貸の生涯コスト

  1. 初期費用 30万円

  2. 家賃 月々10万円 × 12か月 × 35年 = 4,200万円

  3. 更新料 2年ごとに10万円 × 17回 = 170万円

  4. 引越し費用 5年ごとに30万円 × 7回 = 210万円

合計:30万円(初期費用) + 4,200万円(家賃) + 170万円(更新料) + 210万円(引越し費用) = 4,610万円
 

ざっくりとした比較結果

  • 住宅購入の総コスト:4,635万円
  • 賃貸の総コスト:4,610万円
     

フラット35を想定して35年間で見ると、住宅購入と賃貸のコストは非常に近い結果となります。ただし、住宅購入は最終的に資産として残る家があるのに対し、賃貸では住んでいた期間の費用は全て支出として消える点が異なります。仮に、購入した住宅が1,000万円(土地値)で売却できたとして、1,000万円の経済的メリットがあることになります。さらに、35年以降は住宅ローンの支払いもなくなるため、賃貸世帯との経済的格差は広がります。

住宅購入 VS 賃貸:住宅ローンや家賃以外に発生する費用比較

住宅を購入する際や賃貸物件に住む際には、住宅ローンや家賃以外にも様々な「住居費用」が発生します。
まず、住宅購入の場合、固定資産税や「都市計画税」が毎年かかります。これに加えて、家の維持費として修繕費やリフォーム費用も見逃せません。特に築年数が経つと、外壁塗装や屋根の修理などが必要になります。

一方、賃貸物件では、敷金や礼金、更新料、毎月の管理費や共益費を支払う必要があり、エアコンや給湯器などの設備が故障した場合には修理費がかかることがあります。

また、どちらの場合でも、引っ越し費用や火災保険の加入が必要です。これらの費用を考慮に入れることで、住宅購入と賃貸のどちらが自分にとって適しているかを判断する助けになります。

税金として必要な費用は?

住宅購入者の「税金」は多岐にわたります。まず、購入時にかかる「不動産取得税」と「登録免許税」があります。不動産取得税は物件価格の約3%、登録免許税は約0.4%が目安です。また、住宅ローンを利用する場合、「印紙税」も必要です。これらの費用は一度に支払う必要があるため、事前にしっかりと計画を立てることが重要です。

一方、賃貸の場合は初期費用として敷金が家賃の1~2ヶ月分、礼金は1ヶ月分が一般的です。仲介手数料は家賃の1ヶ月分が相場となっていますが、購入のような大きな税金は発生しません。

火災保険でかかる費用は?

火災保険は、建物の構造や所在地、補償内容によって異なります。例えば、木造住宅は鉄筋コンクリート造に比べて保険料が高くなる傾向があります。都市部と地方でも費用に差が生じることが多いです。さらに、補償範囲を広げると費用も増加します。住宅購入時には、火災保険の費用を事前に見積もり、予算に組み込むことが大切です。賃貸の場合、大家が火災保険に加入していることが一般的ですが、借主自身も家財保険に加入することが推奨されます。どちらの場合でも、火災保険のコストはケチらずに入っておくことをお勧めします。

住宅設備の更新費用は?

住宅を購入する際には、冷暖房設備や給湯器、キッチンのリフォームなどが含まれます。これらの設備は、古くなると効率が低下し、修理や交換が必要になります。賃貸物件でも、オーナーが設備の更新を行うことが一般的です。例えば、エアコンやガスコンロの交換、バスルームのリニューアルなどが考えられます。これにより、住み心地が向上し、資産価値も維持されます。設備の更新費用は、物件の種類や規模、使用される材料によって大きく異なります。住宅購入時には、これらの費用を見込んだ計画を立てることが重要です。また、賃貸の場合は、更新費用が家賃に反映されることもあるため、契約内容をよく確認する必要があります。

住宅購入 VS 賃貸:老後はどちらが安心か?

老後の住宅選びとして、購入と賃貸どちらが安心かも気になるテーマです。
住宅購入のメリットは、長生きした際に家賃がかからないことや、リフォームやカスタマイズが自由にできる点です。例えば、バリアフリー化や省エネ性能の向上など、自分のライフスタイルに合わせた改装が可能です。一方、賃貸の魅力は、固定資産税や修繕費の負担がないことや、ライフステージに応じて住み替えが容易である点です。特に、健康状態や家族構成の変化に柔軟に対応できるのは大きな利点です。経済的な視点からも、住宅ローンの有無や家賃の上昇リスクを考慮する必要があります。若いころに購入した住宅を老後に売却し、1LDKの賃貸マンションに移り住んだり、老人ホームに入居する選択肢もあります。

住宅購入における資産形成の期待値

住宅を購入すると、将来的な資産価値上昇が期待できる点も見逃せません。立地や周辺環境が資産価値に大きく影響し、駅近くや商業施設が充実しているエリアや再開発エリアは売却時の価値が高まりやすくなります。このように、住宅を購入する際は「資産形成」の一環としても考えるといいでしょう。

老後の賃貸生活について

老後に賃貸生活を選ぶ際には、老後の生活費や医療費、介護費用などを含めた総合的な資金計画を立てることが重要です。特に、家賃の支払いが長期にわたって続くため、安定した収入源や貯蓄が必要です。老後の安心な生活を送るためには、自分のライフスタイルだけでなく、経済状況に応じた選択をすることが求められます。現在持ち家がある場合には、将来的な売却や賃貸、相続なども考慮に入れながら検討してください。

【結論】住宅購入と賃貸、どちらが自分に合っているか

住宅購入は「長期的な資産形成」や「安定した居住環境」を求める人に適しています。例えば、家族が増える予定がある場合や、特定の地域に長く住む予定がある場合には、経済的には購入が断然有利です。一方、賃貸は「柔軟性」や「初期コストの低さ」を重視する人に向いています。転勤が多い職業や「将来の不確実性」を考慮する場合、賃貸の方がリスクが少ないでしょう。また、賃貸ならメンテナンスに頭を悩ます必要がありませんから、マネジメントコストも抑えられます。どちらを選ぶかは、将来計画や現在の経済状況、そして個々の価値観を総合的に考慮することが重要です。

自分の将来を考慮して適切な住まいを選ぶ

ライフスタイルや将来の計画を見直すことが重要です。
「住宅購入」は長期的な視点での資産形成や安定した住環境を提供しますが、初期費用や維持費が高くなることもあります。一方で「賃貸」は柔軟性が高く、転職やライフステージの変化に対応しやすいですが、家賃が資産にはならないというデメリットがあります。

家族を持ち、特定の地域に長期間住む予定があるならば「住宅購入」が適しているかもしれません。
逆に、転勤が多い職業やまだ将来の計画が不確定な場合は「賃貸」を選ぶことで、生活の変化に柔軟に対応できます。

現代のライフスタイルの変化において、「賃貸はお金の無駄」という考えは、もはや古いと言えます。
例えば、子供が独立した後の生活を考えた場合や、独身、DINKSの場合は、賃貸の方がコスト効率が高い場合もあります。また、住宅購入をすることで、住宅ローンの返済やメンテナンスコスト、固定資産税などの負担に耐えられないケースや、離婚などで人生計画が変わってしまうケースも散見されます。また、現在は低金利政策がとられていますが、今後、金融市場が不安定になった場合、賃貸の方が経済的に有利になることも考えられます。
このように、持ち家は転職やライフスタイルの変更を難しくし、生活の柔軟性を奪うことがある点にも注意が必要です。

住宅ローンの返済計画や賃貸家賃相場を比較し、自分の収入や支出に合った選択をすることが求められます。自分のライフスタイルや将来のビジョンに合った選択ができるよう、考えてみてはいかがでしょうか。

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